「オリジナルの検証」カテゴリーアーカイブ

換気ベンチレーターリッドのスポンジ

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エスのダッシュボード下に開閉式のベンチレーターリッドがあり
通常はフタの周囲にぐるりとラバーが付いてると思います。ここのラバーも最近は入手が難しいかのもしれませんが
奇跡のクーペはこれがなぜかフタではなくボディ側にスポンジが付いてました。

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オリジナルのままで交換されてないと思うけどなぜスポンジ??
と少し気になったので、恐る恐るフタを開けて画像だけ撮らせてもらっていたんです。

さっき、何気なく英文の S800 SHOP MANUAL をパラパラとめくっていたら

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ええ! まさかのスポンジ!?モノクロだけどゴムには見えん。
Mタイプあたりはこのような仕様だったのでしょうか?? これなら自作できそう?(^_^;)

それと先日のフロアーマットの投稿で書いた、フロアーにはりつける純正の謎の黒いシートも
マニュアルに載ってました。
Fig. 17F-10 の画像でフロアに敷いてあるシートです。

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ショップマニュアルはオリジナルを調べる上では意外に役立つかもしれません。
夜、酒でも飲みながらあらためてマニュアルをゆっくり見直そうと思います(笑)

シートの仕様

エスのオリジナルシートに種類があるという記事を書きましたが

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奇跡のクーペのシートは6列ステッチで表皮はつるつるタイプでした。
クーペなので助手席は背面が前へ折りたためます。

全てのクーペが6列でつるつる。オープンが5列で織りがあるタイプというわけでもなさそうです。
個人的にはS600オープンのシートはつるつるというイメージがあるのですが不明です。

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先日、友人に未使用の純正シートを見せてもらいました。オープン用の左右で
20年ほど前にエスのオーナーのストックを譲ってもらったとのこと。
新車当時ほど古くはないと思いますが同時期の左右セットは稀少です。

シートはシート屋さんでオリジナルに近い表皮で貼り替えてもらっても比較的安価で仕上がるため
シート丸ごとを交換するという考えはボクにはありませんでした。

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新品の表皮を見ると、意外に複雑な構造をしています。
これが長年使用してると、つぶれてぺたっとなるのですね。

乗り心地を重視する方は、シートを換えてますが安全面を考慮するとヘッドレスト付きがおすすめです。

交換を考えたことはありませんが、社外品でエスのスペースに合うシートは限られるようです。
異色なところではマツダAZ-1のシートを付けてる方もおられますがぴったりフィットしてました。
AZ-1用となるとシート自体探すのも大変ですね。

追伸:本日11月17日は本田宗一郎氏の誕生日だそうです。

 

フロアーマット

奇跡のクーペに付属のマットを紹介しましたが、今回はパーツとして供給されてたマットのお話しです。

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これが使い古したマットで(こうなってもなぜか捨てずにとっておく悲しい習性・笑)

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こちらがそれよりも少し古いと思われるマットです。(未使用品・おそらく赤ロゴ袋の時代)
新車時付属のマットとは、繊維部分の質感がまったく違います。
マット下側の形状が時代が新しくなるごとに簡略化されてる気がします。

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裏はこんな感じ。久しぶりに見るとカビが…(汗)
純正マットは折らずに保存しましょう。折り目が入って裏地が割れてきてます。(^_^;)

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パーツリストによるとフロアーマットには「アラジン」と「ヘアークロス」
2種類あったようですがこのマットがどちらに該当するのかわかりません。
もしかすると全面ゴムっぽいのがアラジンで、画像のタイプがヘアークロス??

クーペとオープンでマットに何か違いがあったのでしょうか?
イラストでは足置き部分のゴムには Hマークではなく、HONDAのロゴが入ってます。

マットの話しではないのですが、ボディフロアに敷く?のか
フロアにはりつける(たぶん熱で変形する)純正の謎の黒いシートも存在してましたね。
昔譲ってもらったパーツの中に未使用であったのですが、袋の中で完全に硬化して
ただの黒い固まりになってたためさすがにこれは捨てました(笑)

奇跡のクーペ フロアーマット

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新車時のフロアーマットです。当時は座席前のフロアに丸めた状態で置いてあったと聞いてます。
フットスペースにゴムが敷いてあり、Hマークが入っています。
質感は純正のフロアトンネルカバーなどに使われてるような毛並みが短くさらっとした感じです。

後の再生産パーツ(青パーツの時代)のマットは少し粗い繊維で、質感などが違います。
シート下にのびてる部分の形状も違っている記憶がありますし
再生産品にはフットスペースゴムにHマークがありません。
どこかにあると思いますので後日写真を撮って画像をアップします。

25年前くらいにはそれが新品で普通にホンダに注文できてましたが
あまりにぺらぺらなので、ボクは結局使わずに
市販のマット(KAROのシザルマット)を使ってます。

因みにKAROのマットは今でも、S用がオーダーできます。
ただしフットスペースのゴムが右のマットにしか付かなかったと思います。

オープンにあってクーペにないもの

デジカメが無い時代ですので写真が少ないのが残念ですが
約20年前のエスのレストア時の写真です。

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サイドボードアウターを外すと、中のプレートが腐食(左)してました。

オリジナルが横一直線のプレスに垂直のプレスが等間隔に交わってます。
(画像の向きでは縦一直線に垂直のプレスとなります)
このプレート、鈑金が完成すると隠れてしまい二度と見ることはありません。
職人さんが、「横だけのプレスで強度的には充分ですけど」と新製してくれたのですが
どうも気に入らず「同じようにして欲しいなあ」という願いを伝えて数ヶ月後見に行くと

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同じように作ってくれてました(下)鬼のようなボク (>_<)   ただただ感謝です。

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反対側はそれほど傷んでなかったので、磨いて再利用してもらいました。
職人さんは、エスに特別詳しいという方ではないのですが
「フレームがあるクルマにしては、ボディが頑丈すぎるよね。」と言われました。

この写真をレストア中のクーペの友人が見て「ボクのクーペにはこのプレートがない!」と
不安げな表情でしたが、クーペには屋根があるので必要ないのでは?という結論で終わりました。
パーツリストにもこのプレートは見られないし、お酒を飲みながらだったのですが
本人は少し気になっていたようです。

おそらくオープンだけの補強材。ということで結論づけようと思いますが
みなさん異論はございませんか?(笑)